2014-01-31

雪山で使うペグを工夫改造

今回は雪山で使うペグのマイナーチェンジをしてみました。

ペグはホームセンターて売られている木材を適当な長さにカットして細引きを通して自作したものです。木の長さは8cmに統一しています。使う前はこれじゃあ保持力が弱くて案外短いのかなと考えもしたけど、けっこう雪に埋めてしまえば固定力は強いです。
写真の①と数字が書いてるほうが今回改良バージョンのペグ。


長さにして20㎝程度伸ばすことに成功しました。
ロープの径も4㎜から3㎜に変更したことで、紐をくるめた時でもあまり嵩張らず携行性も上がってくれた。当然ザックの中に納めるのも省スペース化に貢献。


 
結果的にはペグ自体の重量は9gのまま変化なしだけども、ロープの長さが大きく変わったので使いやすさが向上してくれました。

ちなみに通常の金属ペグは雪山では必ずしも使いやすくならず、テント設営翌日になると凍ってしまい取り出せない事態になる事があるので、竹や割り箸を代用してペグにします。
自分の場合は携行性と保持力を犠牲にしないまでの軽量性を優先し、写真のような木材で代用してます。

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【雪山ウッドペグ】

メーカー / 自作
重量 / 9g
素材 / 3㎜細引き。木材。


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2014-01-21

ヒマラヤン風ダウンパーカー

今日からウエアの紹介もしてゆきます。今回はダウンパーカー。
WAREHOUSE〔ウエアハウス〕というブランドの保温性が頼もしい一品。かれこれ買ってから10年近く経過したけど未だに真冬は現役。
保温性抜群のヒマラヤンパーカー。

実際では山では使っていない物ですが、このダウンは往年のヒマラヤ遠征に採用されていた当時のディティールをもとに再現。こういうのって何故だか魅力的でやられます。

本当は山に持って行きたいんだけども実際には1kg以上もあり重たすぎる。買った頃は本気で持って行くつもりだったけど諦めました。
でも、当時の登山隊は今よりも何かと荷物も重たかったはずなので、すごく命がけだったんだとジャケットと通じて感じられるところ。


タグも格好良い。


かなりの羽毛量を詰め込んでいて、アウトドアの一般的なダウンより温かいのが良い。
これを越えてくれるのは、現役の極地遠征仕様のジャケットなのも自分的には興味深いとこ。

これを素にダウンの保温性の基準が分かったし、使っている羽毛のFP(フィルパワー)数値も不明だけど、やっぱり保温性能はFP数値だけが肝心ではなく、どれだけデットエアが大切なのかを理解させてくれる。

素晴らしいアウトドア教材みたいなジャケット。
おそらく一生大事にする一品です。

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【ヒマラヤンパーカー】

メーカー / WAREHOUSE
重量 / 1kg以上
素材 / ナイロン。ダウン
主な使用用途 / タウン・キャンプ

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2014-01-19

Gossamer Gear MURMUR(ゴッザマーギア/マーマー)

山道具紹介。今回は主に小屋泊・日帰り用途で愛用中のザック。

GOSSAMER GEAR〔ゴッザマーギアMURMUR〔マーマーです




先ず制作元のゴッサマーギアというブランドですが、Go LITEと共にウルトラライト(以下UL。)ハイキングスタイルの聡明期より、ULカルチャーを代表するメーカー。
レイ・ジャーディンが提唱したULスタイルですが、Go LITEはレイと袂を分かつ事でマスプロダクトの道を進んだ印象がありますが、一方のゴッザマーギアは創業当時より発売し続けるG4というモデルがあるように、どこかアングラ的な臭いがするなと個人的には感じています。
今回紹介するMURMURは創業者のGlen Van Peski(グレン・バン・ペスキ氏)のシグネイチャーモデルでもあります。
実際、日本での販売元となる三鷹のハイカーズデポさんでお話を聞いたところ、このお店でしか直接販売はしていないとの事。かなり限定的なメーカーのようです。
では本場アメリカではどうなのか?友人のスルーハイカーに聞くと「アメリカでもマニアックですよ。」との回答が…

容量としては本体だけなら30リットル前後ですが、前面に深さのあるストレッチポケットのお陰で、だいたい36リットルくらいまではパッキング可能な設計になっています。


サイドポケットもボトルを納めるにはまだまだ余裕がある、大きめの収納力。写真は500ccペットボトル。

背面はこのような感じ。
ゴッザマーギアの特徴的な機能のひとつに背面構造が上げられます。
スロット式に背面パッドが収納でき、背負いやすさに一役買っています。ULザックはザック内部にウレタンマットを入れ背面のクッションにパターン化する傾向があるのですが、外部に差し込める場合の利点として…
■緊急時にビバーク(緊急露営)マットとして取り出しやすい。
■マットが固定されやすく背負い心地の向上。

以上のような点が上げられると思います。


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素材としてはシルナイロンと、サイド部分やザック底の補強部分には同社オリジナルでもある140dnlダイニーマグリットストップナイロンを使用。
他のULザックメーカーは210dnlのダイニーマを使用しているので、軽量化という点でもここも大きなポイントです。単独メーカーで素材作りまでするのは、使い手としては興味深いですし個性的で面白いですね。
実際に使ってみると、かなり強い印象を受けましたし、今のところ全然心配なし。
ちなみに、
同社にはマーマーと別の同容量モデルとしてKUMO〔雲/重量:408g〕があるのですが、そちらはザック全体を140dnlナイロンを使うことにより、マーマーより更なる高強度モデルとして販売されているので、どちらにするか購入する時に迷いました。購入の決め手は何より軽量なところと、創業者と同じモデルという部分です。


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ザックの開口部の開け閉めの方法はトップローディング式ですが雨蓋はなく、ループを閉めた後にバックルでロックする仕様。おそらく簡単に荷物を取り出せるようにする工夫と思われます。また、こうする事で荷物の揺れを抑えるのにも効果があるようにも感じます。


ループを閉めるとこうなる。
ただしループが長いせいで開け閉めのときが少し面倒くさい。


個人的な使い方としてHMGのメトロパックをパックライナーとして併用している。
こうする事で防水性が格段に上がるし、マーマーはペラペラな形状なので、逆にメトロパックの程よい堅さのような部分が加わりしっかりと形作ってくれる。更に利点を挙げるなら最悪マーマーが破けてしまってもライナー部分で荷物の落下を防げるのでまさに一石二鳥の役割です。
もちろんハイク中は補修テープは準備していますが、こうして安心感が加わるのは行動中の歓迎材料です。


容量としては自分的には日帰り・小屋泊用に使っていますが、ツエルト・タープ泊ならば幕営山行も十分にトライ可能なサイズだと思います。重量的な強度目安で言えば、食料や水など含めたザックに収納する重量を9kg以下に抑えれれば、マーマーの耐久性にも問題なく幕営用途として使えるザックになれるんではないでしょうか。

さらに見た目にも、一昔前のやぼったい感じが少なくデザイン的な格好良さもあります。程よいサイズ感も使い手の想像力を刺激しそうな魅力的な部分がある、現代のULシーンを代表する名品ではないでしょうか。


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【マーマー】

メーカー / GOSSAMER GEAR
重量 / 285g(※ザック全体重量)。260g(※付属品を除いたザック本体重量)
素材 / 140dnlダイニーマグリットストップナイロン、30~70dnl?シルナイロン。
容量 / 36リットル(※ザック本体は30リットル)。


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2014-01-16

ちょっと遅い正月気分

ちょっとゆっくりできる時間ができたので善哉を作って食べることに。
年末年始は仕事だったので全然正月気分を味わってないし。
どうせなら少しくらい感じたいもんです。

と言ってもお節料理は作るのも買うのも大変なので、あんこ好きもあり善哉なのです。

これは12月に帰る機会があり、地元で仕入れてきた御座候のつぶあん。
これを水にとげば簡単に誰にでも作れる。

これまた家族が持ってきてくれたお餅を一緒にいただく。

この状態ですでに旨そう。。。

ありがたい事にけっこう餅の量が多かったので、醤油餅にもして食べれました。

善哉の完成。
すごく美味しく頂けました。

今回の話は単純にこれだけ!!善哉が美味しかったってオチです(笑)。
正月気分も味わえました。


-Mountain Hiking-









2014-01-09

丹沢主脈縦走路-後編-/丹沢山域【神奈川県】

日程:2DAY/単独/2013年11月下旬
天候:快晴、時々曇り。
アクセス:神奈川中央交通バス/JR橋本駅より乗車。
Course MAP

より大きな地図で 丹沢主脈縦走 を表示

【行程】
DAY1:焼山登山口(バス停)~焼山~蛭ヶ岳山荘
DAY2:蛭ヶ岳山荘~丹沢山~塔ノ岳~大倉登山口バス停
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☞丹沢主脈縦走路レポート前半はこちら

山荘にある丹沢太郎の鹿角。すごく立派で一件の価値あり。
初日の夜はなんちゃら流星群が訪れていたみたいですが、小屋の中からもわかるぐらい強風による轟音と、そこまで快晴ではなかった為に星空鑑賞は諦めて寝床についたのでした。

DAY-2
朝食も自分で持ってきた食料を自炊。
小屋ではたくさんの種類のおかずが自由に食べれるバイキング?スタイル。
昨晩のおかずはおでんとおかず自由取りメニュー。けっこう質素な印象をうける蛭ヶ岳山荘のご飯。ここ数年泊まった小屋ではけっこう豪華な食事が続いていたので逆に新鮮さがあった。




これはこれで旨そう。自分的には好きなスタイルかも。



自分の食事内容は雑炊。
フリーズドライ米に雑炊の素とたまごスープを加える一手間をかけてみた。雑炊の素だけでも足りるのですがたまごスープを加えることで程よい塩分が強まり行動中に不足するミネラル不足を補ってます。

今回の自炊で使ったのはエスビット社の固形燃料ストーブ。
小屋ではもっぱら固形燃料が便利だって思い、マストアイテム化してます。ちょっと火力は非力だけど無風状態の屋内では不自由なく普通に使える。あと、燃料計算が容易なのもいい。

さあスタート。

山荘から見る富士山。今日はちょっとぱっとしない天気。気温もかなり低く山の中は晩秋って感覚がぴったり。
フリースにソフトシェルを着込んで歩き始めました。

どうもお世話になりました。雰囲気が素朴でいい山小屋だった。

これから進む丹沢山方面を望む。進むべき方角の天気がほどよくいい感じなので安心。

早朝なのですぐには人と会わないだろうと予想してたら、早速何人ともすれ違った。
丹沢はやはり人気の山なんだと実感する。

道は特に悪場はなく歩きやすい。唯一、山荘のおじさんが教えてくれた岩場の通過も心配するようなレベルではなかった。やっぱり高山を歩いた経験が活きてくるので助かるし、こうして活躍する。

蛭ヶ岳を振り返る。離れて見ると決して大きくはないけど、どっしりとした山容で立派な山頂部。

途中休憩していたハイカーのおじさん。背負ってるのはキスリング?すごく雰囲気が大好きな感じなので思わず撮影。

ほんとう足に優しく歩きやすいトレイルが続く。

トレランのランナーともすれ違った。こうしてランアーも丹沢に増えてきた印象。
北丹や道志の大会もあるので当然か。今回は歩いているけど次回は走ってみたい衝動にもかられる。

蛭ヶ岳から塔ノ岳まで近距離に山小屋が三軒続くのも丹沢くらい?って程この山域には小屋が多い。それぞれに宿泊できるし雰囲気もまた異なる。さらに冬場も全て営業小屋なので一年中楽しめるところが丹沢の嬉しいところ。

丹沢山の山頂にある、みやま山荘。

朝の9時まえにみやま山荘を通過、当日の気温が2度で風もけっこう強かったので体感温度としてはもう少し寒い印象を受けた。あんまり体温も上がってこずに結局スタートした着込みのまま。

丹沢主から望む富士山。自分の好みは蛭ヶ岳から見る方が好きだなと。深田久弥は丹沢山を百名山にしたけど蛭ヶ岳から見る景色のほうが好きだけどなぁ~。山の好みも人それぞれって事なんでしょうかね。

途中、展望の良い竜ヶ馬場を過ぎたあたりから一気に日差しも増して心地よい感じに。
竜ヶ馬場は丹沢山と塔ノ岳の間にあるベンチが設置されている休憩スペースになってました。

塔ノ岳までのトレイルも特に悪場はなく快適な尾根歩きを楽しめる。

塔ノ岳の尊仏山荘まで来ると立派な鹿がいました。
野生の鹿は人間が近づくと逃げていくのが多いのですが、幸運にもこちらが近づいて行っても動じない堂々とした角を持つ鹿だった。

塔ノ岳の山頂に建つ尊仏山荘。

山頂部はかなり広々として開放感が心地よい。天気は晴れてるけど終始風は強いまま。
富士山でも見ながら食事にしようと考えてましたが断念することに。
小屋では有料になるけど休憩もさせてもらえるし軽食が打っていたり何かと便利な小屋でもある。

山頂での一枚。自分撮りは単純に大変なので、こうして撮影してもらえるのは助かる。


この日は大倉尾根を下りました。
眼下に広がる景色がよく澄んで美しかったです。伊豆や小田原、箱根など海沿いの街並みがはっきりと確認できました。

大倉尾根は標高差が1000メートル以上で途中に階段も多いので別名“バカ尾根”とも呼ばれている。馬鹿みたいに疲れるからこの名前がついたのか分かりませんが、確かに山慣れしないと大変なコースです。

堀山の家にある無人販売機とも呼べる代物(笑)。お菓子と飲み物を選べる。
こうした発想はいかにも日本的な風景でしょう。

大倉尾根にも山小屋が多く点在する。丹沢がそれだけメジャーな山域という証みたいなところでしょうか。

徐々に標高を下げるにしたがい再び紅葉の風景に変化。
蛭ヶ岳から大倉尾根の途中までは今年は終いな感じでしたから嬉しい誤算と言える。やっぱり山で見れる紅葉ってのは格別なものがある。

こうして二日間におよんだ丹沢主脈縦走もとうとう終わりに。
久々に低山帯で泊まり山行でしたが、やっぱり高山にはない別の魅力がありました。
もちろん丹沢の山で過ごしたのも始めてでしたし、のんびり歩けるイメージが心地よい期間に思えた。
こうして町から比較的近い部分でトレイルが広がるのはアクセス面でも便利だし、気軽に山に行ける動機にもなるかなと。これからも機会があれば丹沢には足を運びたい。

最近ことごとく下山後のコーラを飲めない悶々としたのが続いていますが、この日も駄目!
原因が機械の故障。値段が100円なのに飲めないって残念すぎる!

さらに代わりに買ったドリンクも落としてしまう不運。痛すぎる!


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【 COUSE TIME 】


【 ADVICE 】
標高は蛭ヶ岳1673m。丹沢山1567m。塔ノ岳1491mと続く。
北側の道志方面より入山の場合、姫次までは樹林帯の登りが続き、その先は尾根に上がるので風の影響を受けやすく時期によっては防寒対策を。
なおテント泊は禁止山域です。

【 LEVEL 】
★★☆☆☆/蛭ヶ岳より南側は小屋も多く安心感があり。逆に北側は山深くなる。
アクセスも同様で南側は至便で北側は往路の時間帯に注意。トレイル状況は歩きやすい。

【 Others】
丹沢主脈縦走路とは別に東西を通る丹沢主稜もあり。

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