2013-10-25

Black Diamond ウルトラディスタンス

山道具紹介。今回はトレッキングポール。

自分のポールの中でも飛び抜けて軽いのがこれです。
Black Diamond社(以下、BD)から販売されている『ウルトラディスタンス』。

1:全体図。

2:シャフトを固定するポッチ。長さの調節はできない構造です。

3:ポッチを解除すると、こんな感じで折りたためます。

4:こんな感じでとても小さくなり、収納力は高いです。

5:細部にいたるまで軽量化の工夫が見られる。

6:ポールを接合するロープ部分にはダイニーマ素材を使用し、さらにビニールラバー系素材で補強。

7:グリップ部分。長さの調節が出来ない弱点をロンググリップ使用でカバー。

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このポールを実際に手に取ってみると、その軽さには間違いなく驚かされるだろう。
ウルトラディスタンスが市場に出てから数年が経ちますが、他のポールと比較してもレベル違いな軽量性を持っています。
シャフトの素材には全段でカーボンを使用し、さらに限界と思えるぐらいシャフトの太さも細く仕上げている。
まさに軽量性を優先するハイカーには打ってつけのトレッキングポールだとも言えます。

でも、手放しで喜べないポイントもあります。
それは強度。

販売元のロストアローも通常の使用下でも強い衝撃で折れる場合があるとアナウンスしています。
素材となるカーボンは炭素繊維であって、金属ではないので、当然強度は一般的なトレッキングポール(※多くがアルミ製。)と比較しても、メーカーの言う通り強度は劣るでしょうし、カーボンは傷が入るとそこから強度の劣化を引き起こす特徴を持っている面もあります。

ただ、軽量性を出したいときはカーボンは優れた素材には間違いないので、こういった商品が出来上がります。単純にシャフトを太くすれば強度も高くなります。
(あまり強度を高めすぎてもカーボン素材にするメリットが薄まりますが…。)
なので使用するユーザー側にも道具にはメリット・デメリットが絶対に存在している事を理解して道具は使うべきだと思います。

自分としては、この手の道具は、とにかく軽量性を優先したい時に使っています。
特にトレイルランでは、背負って走るわけなので、かなり負担の軽減になるので重宝しています。
通常トレーニング時は使わないですが(負担を軽減するとトレーニング効果が半減するため)、長距離レースを走る時には積極的にも携行したいものです。
あくまで個人の感想ですが、強度面でもかなりの体重をかけない限り、破損する心配は感じませんでした。
ただ、テント泊で重たい荷物を背負った場合は少し不安になるかもしれません。

長さの調節が出来ないので120cmタイプを選びました(他サイズは10cm刻みであり)。
山の中ではポールは斜面の傾斜によって長さの調節をしながら進むのですが、長さの調節が出来ない点をロンググリップ仕様にして使いにくさを軽減する工夫がされています。
グリップ部分も一見すると頼りない感じに思うのですが、けっこう握りやすく、使いにくさはあまり感じていません。



収納方法は折りたたみ式を採用し、10リットル以下の小型ザックでも十分に持ち運びが可能です。
この点でも、従来のポールでは実現できなかった部分を可能にしています。

BDでは“Zポールシリーズ”として数種類リリースしているので、自分に合ったポールを選べるようになっています。


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【ウルトラディスタンス】
メーカー / Black Diamond
重量 / 実測値290g(1ペア:シャフト長120cmの場合)
素材 / カーボンファイバー
収納サイズ / 40cm


Gearのページ。