2014-11-23

アライテント クロワール35

山道具の紹介。今回は日帰りから小屋泊用途として使えるザック。

アライテントクロワール35


国産テントの一大メーカーであるアライテント。ザックも数多く販売されている。
中でもクロワールシリーズに採用されている生地が“ダイナモナス”。
このファビリックはアライのオリジナルです。
自分のは黒色。他の色ではブルー・マスタード・ピンクが販売されている。

ダイナモナス
「ダイナモナス」はポリエステルとケブラー(鉄よりも強いアラミド繊維)とのハイブリッド布地です。その特徴は、引き裂き、摩擦に強く、耐熱性に優れ、なおかつ軽量であることです。
「ダイナモナス」で作られた「クロワール」は岩に擦りつけてもすり切れにくく、ピッケルやアイゼンを直に取り付けても破れにくく、スキーのエッジにも傷つきにくいザックです。
布地のしなやかな風合いは懐かしいコットンのような感じです。
シンプルで頑丈で軽い「クロワール」は、山に向かうすべての人へお勧めするザックです。
-メーカーサイトより抜粋-

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見た目はとにかくシンプル。いかにも山のベテランが背負っていそうな雰囲気がするザック。
鞄側面によくつけられているコンプレッションストラップもなく、荷物を詰めきれない場合に安定しない場合があるので、こういった種類のザックパッキングする側にも工夫を求められる。
厚みのあるハーネスは肩部分のみで、腰はデイパック同様にナイロンベルトのみ、いかにも肩で背負う作りになっている。現在主流の腰で荷重分散が出来る、いわゆる舶来品のバックパックとは異なる、キスリングまでは遡らないとしても、国産メーカーが連綿と繋いできた、日本的なザックの流れを現代にも踏襲しているタイプ。背中は厚みのあるパットが入っており、取り外し可能。これはいざの時のビバークにも使える。

この一本締めの雨蓋という雰囲気もかなり渋い。

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この手の種類のザックは、ともすれば初心者には背負い慣れないかもしれません。
舶来品のバックパックの良さは、荷重分散する事で誰が背負っても楽に体感できるのが最大のメリット。逆にこちらのクロワールは自分が慣れていく、慣らしてゆく感じの背負い心地。ちゃんと重たい荷物は背負えるようになっているけど、けっして楽にはさせてくれないかもしれません。
自分的には、この感覚が心地良い。


ハイキングを始めた頃は、「とにかく背負いやすいザックを!」という風な物の選び方をしていた。
でも、それだけじゃないよね。と思えてきて、今ではこういったザックに魅力を感じずには居られません。
色々なモノに対して元々があまりハイテクよりは、ローテクのほうが好みな性分なので、クロワール自体は背負いやすさ満点ではありませんが、機能性の面では実に潔く必要な部分以外ほとんどない。これからもじっくり使い込んでく過程を楽しんでいこう。
なによりも、やはり日本人が作っている国産山道具を使えるのも何だか嬉しいし、いい雰囲気の感じが出てくたびれるまで、愛着を持って接し使い込んでいこうかと。
容量的にも、ツエルト泊の行程ならば3シーズン余裕で荷物も詰め込めそう。

メーカーからはオプション品として、『さわやかパッド』が販売されている。
クロワールの背面は、親切なメッシュ生地にはなっていないので、こういった汗吸いが容易な便利グッズを使い、自分好みに仕立てていくのもいいんじゃないでしょうか。


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【クロワール35】
メーカー / アライテント
重量 / 1300g
容量 / 35リットル+10リットル


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